共有名義 ローンは夫のみ|住宅ローンの仕組みと離婚時の対応、資金調達方法を解説

住宅ローンを利用する際、夫婦で不動産を共有名義にするケースは少なくありません。
しかし、「共有名義なのにローンは夫のみ」という状況になると、離婚時や売却時に問題が発生することがあります。
本記事では、共有名義でローンが夫のみの場合の注意点、離婚時の対応策、資金調達の方法について詳しく解説します。

目次

1. 共有名義なのにローンは夫のみの仕組みとは?

1.1 共有名義とは?

不動産の共有名義とは、複数人が不動産の所有権の一部を持つ状態のことを指します。例えば、夫婦がそれぞれ50%ずつ所有するケースが典型的です。

共有者はその不動産に対して保存行為は自由に各々が出来ますが、利用改良行為などは割合によって、所有権全部を売却する場合は全員でする必要があります。

共有者が持っている所有権の一部の売却は共有者が独自で自由に売却できます。

1.2 住宅ローンは夫のみの場合の状況

住宅ローンを組む際、夫の単独ローンで資金を調達し、不動産を夫婦の共有名義にするケースがあります。このような形態になる理由として、以下のようなものがあります。

夫の収入のみで住宅ローン審査を通すため
妻が専業主婦で収入がないため、共同ローンが組めない
住宅ローン控除を夫のみ適用するため

1.3 共有名義の種類

共有名義には、以下の2種類があります。

共有名義の種類特徴
持分割合が異なる共有名義夫が70%、妻が30%など持分が異なるケース
持分割合が50%ずつの共有名義夫婦で半々の所有権を持つケース

持分割合は不動産の購入資金の負担割合に応じて決められるのが一般的です。

2. 共有名義の不動産における問題点

2.1 売却が難しい

共有名義の不動産の所有権全部を売却する場合、所有者全員の同意が必要です。たとえローンが夫のみであっても、妻の同意なしに勝手に売却することはできません。

2.2 夫がローンを支払えなくなった場合のリスク

住宅ローンの支払いが滞ると、競売にかけられる可能性があります。しかし、競売にかけられると市場価格よりも安く売却されることが多く、夫婦双方にとって不利益となります。

2.3 離婚時のトラブル

共有名義でローンが夫のみの場合、離婚時に以下のような問題が発生することがあります。

住宅ローンを誰が支払うのか?
持分割合に応じて売却益を分けるのか?
夫がローンを払い続ける場合、妻は住み続けられるのか?

3. 離婚時の対応

3.1 どちらか一方がその不動産に住み続ける

夫がローンを払い続け、妻が住むケース
妻が家賃を夫に支払う形で住み続けるケース

この場合、離婚協議書を作成し、将来的なトラブルを防ぐことが重要です。

3.2全員で家を売却する


夫婦で合意の上で売却する場合

売却時には、持分割合に応じて売却益を分配することになります。

3.3 妻が夫の持分を買い取る

妻が金融機関から新たにローンを組み、夫の持分を買い取る
親族や第三者から資金を借りる

この方法では、妻がローンを組めるかどうかが大きなポイントとなります。

4. 離婚時の資金調達方法

4.1 不動産担保ローンの活用(アライアンス株式会社

離婚時、その不動産の売却やそれぞれの住み替えをする人も多くいます。自宅をまず売却して新たな住まいを探す方法と先に新たな住まいを見つけて、元の不動産を売却する方法があります。どちらの場合は資金が必要でこの場合銀行からの借入よりも、不動産の売却から借入資金を返済する方法としてノンバンクの短期の不動産担保ローンを選択するのも一つの方法です。

不動産を担保にして、必要な資金を調達
売却までの間の資金を確保
最短2日で審査・融資可能
金利3.8%~事務手数料0~6%期間は6か月以内など

特に、売却までの資金が必要な場合や、離婚時の持分整理のための資金調達には有効です。

5. まとめ

共有名義でローンが夫のみの場合、売却や離婚時にさまざまなトラブルが発生する可能性があります。

事前に持分割合や住宅ローンの契約内容を確認することが重要
離婚時は、売却・買い取り・共有継続などの選択肢を慎重に検討する
資金調達が必要な場合、短期の不動産担保ローンを活用する

特に、アライアンス株式会社の不動産担保ローンを利用すれば、売却前の資金調達がスムーズに行えます。

執筆者:石川 慶(行政書士・宅地建物取引士・貸金業務取扱主任者)

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