
「カードローンから不動産担保ローンへの借換えは難しい?」アライアンス株式会社には多くの相談が寄せられます。
今回は、なぜそのような借換えが困難な場合があるのか、またどういったケースなら借換えが可能なのかを詳しく解説します。
1.カードローンとは何か?
カードローンとは個人向けの無担保ローンで、主に生活資金や突発的な出費に対応するための融資商品です。
各種金融機関の上限金額まで繰り返し借入れ・返済が可能である一方、年収に対する返済比率や信用情報が厳しく審査されます。
2. 不動産担保ローンとの違い
不動産担保ローンは、不動産を担保に融資を受ける仕組みで、融資額が大きいのが特徴です。しかし、その分審査は厳格であり、登記手続きなども発生します。
3. 借換えが難しい理由
個人のカードローンから、有担保の不動産担保ローンへ借換えを希望される方は多いのですが、借換えができない場合が多々あります。
理由は以下の通りです。
- 個人の場合不動産担保ローンを組んても、基本総量規制は適用される
- 例外貸付・除外貸付でない限り個人の場合、居宅に担保設定はできない
- おまとめ借換えローンはカードローンから不動産担保ローンの借換えは基本できない
つまり、個人のカードローンで既に借入枠を使い切っている状況では、不動産担保ローンへの借換えは総量規制の制度上認められないことが多いのです。例外はあり。法人は関係ありません。
4. 総量規制の観点からの制限
前述の通り、個人の場合総量規制が適用されます。
総量規制は「年収の3分の1までしか貸付けてはならない」という原則があり、これに基づいてカードローンの上限が決まります。
個人の不動産担保ローンを組んでも基本的に貸付は総量規制内となります。
5. 不動産担保ローンで借換えができるケース
不動産担保ローンで借換えができる場合は
✅ 既に他社で不動産担保ローンを組んでいる
✅ 現在の金利が高い・返済負担が重い
✅ 毎月の返済額や元本の減り方を見直したい
このようなケースでは、不動産担保ローンでの借換えが可能です。
6. それ以外個人で不動産担保ローンを利用できる場合
・ご自宅の売却を考えている個人の方
・個人事業主の方
・生活拠点以外の不動産をお持ちの方は、個人でも総量規制の適用外で不動産担保ローンを利用できます。
7. まとめ
「カードローンから不動産担保ローンへの借換えは難しい」という点は、制度上の制限や総量規制の影響から明らかです。
一方で、既に他社の貸金業者から不動産担保ローンを利用中の方は、条件によっては借換えが可能となる場合もあります。
また借換えではないですが、ご自宅の売却を考えている方や個人事業主の方、セカンドハウスや居宅以外の不動産をお持ちの方は個人でも総量規制外で不動産担保ローンを利用できます。
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執筆者:石川 慶(行政書士・宅地建物取引士・貸金業務取扱主任者)
