飲食店を開業するにはどんな準備が必要?資金調達方法についても解説!

飲食店を開業する方に接すると、本当に飲食のことがお好きなんだなと思うことが多々あります。
私が飲食店開業で接する方は焼肉屋さん、ラーメン屋さん、バーや居酒屋と小料理屋さんの中間みたいなお店が多いでしょうか。
このコラムは何店舗も経営していて一等地に出店する資金力のある飲食店とは違います。
初めて飲食店を開業する方や、小規模で開業する方向けのコラムです。
飲食店の開業には、物件取得費や内装工事費、設備費、運転資金など、多くの準備と資金が必要です。
成功するためには、しっかりとした事業計画と適切な資金調達方法を選ぶことが重要です。
本記事では、小規模の飲食店の開業に必要な準備と費用の内訳、さらに資金調達の方法について詳しく解説します。

目次

1. 飲食店開業に必要な準備と初期費用の内訳

1.1 物件取得費

飲食店を開業するためには、物件を借りるか購入する必要があります。立地によっては軽飲食はOKだが、焼肉屋さんみたいな重飲食はNGみたいな物件もあります。

  • 賃貸契約の場合:保証金(家賃の3~10か月分)、礼金、仲介手数料など。
  • 物件購入の場合:物件価格、登記費用、仲介手数料など。

費用相場:100万円~1,000万円(立地や広さによる)

1.2 内装工事・設備費

飲食店の雰囲気を決める内装や、厨房設備の導入には大きな費用がかかります。内装は知り合いのお友達に頼んで安くしてもらったという方もいらっしゃいます。もちろん自分一人でやる方もいます。厨房設備は新品は高いので中古の設備で揃えるのもありです。

  • カウンター、テーブル、椅子の設置
  • 厨房設備(コンロ、冷蔵庫、シンクなど)
  • 換気設備、排煙設備

費用相場:300万円~1,500万円

1.3 什器・備品・消耗品

営業に必要な備品類を準備する必要があります。

  • 食器類、調理器具
  • POSレジ、注文管理システム
  • 冷蔵庫、製氷機、コーヒーマシンなど

費用相場:50万円~300万円

1.4 開業準備費用

  • 開業届、食品衛生責任者講習、営業許可申請
  • 名刺、広告宣伝費(SNS広告、チラシ作成など)
  • スタッフの制服や備品購入

費用相場:30万円~100万円

1.5 運転資金

開業後すぐに黒字化するとは限らないため、数か月分の運転資金も準備しておく必要があります。

  • 家賃
  • 仕入れ費用
  • 人件費(アルバイト)

費用相場:200万円~500万円

【合計費用】

飲食店開業の初期費用は、最低でも800万円~2,500万円程度が必要とされます。

2. 飲食店開業資金の調達方法

2.1 自己資金

自己資金が多ければ多いほど、借入の負担を減らせます。ただし、すべてを自己資金でまかなうのは難しいため、他の調達方法と組み合わせるのが一般的です。

2.2 日本政策金融公庫の融資

日本政策金融公庫では、新規開業者向けの融資制度を提供しています。

  • 新創業融資制度:無担保・無保証人で最大3,000万円の融資が可能。
  • 女性・若者・シニア起業家支援:条件を満たせば優遇金利が適用される。

金利:1.5~3%程度

2.3 銀行・信用金庫の融資

銀行や信用金庫からの融資を利用することも可能です。ただし、新規開業者には審査が厳しいため、自己資金の割合や事業計画の明確さが求められます。

金利:2~5%程度(担保や保証人の有無による)

2.4 不動産担保ローン(アライアンス株式会社)

飲食店開業資金を確保する方法として、不動産を担保にしたローンも有効です。銀行の審査は厳しく、過去の信用問題(例:破産歴や支払い遅延、事件歴)がある場合や、十分な担保や収入証明を提供できない場合、融資を受けるのが難しいことがあります。

  • 不動産担保ローン:所有する不動産を担保に融資を受ける。
  • 共有持分ローン:共有不動産の持分だけを担保に融資を受ける。

アライアンス株式会社の不動産担保ローンの特徴

  • 最短2日で審査・融資可能。
  • 4か月~6か月の短期融資にも対応。
  • 来店不要
  • オンラインの面談あり
  • 他社の不動産担保ローン会社に断られても独自の判断で融資可能な場合あり
  • 他社の不動産担保ローン会社が嫌がるような高度な知識と経験が必要とされる複雑な案件でも対応可

2.5 クラウドファンディング

最近では、クラウドファンディングを活用して資金を調達する方法も注目されています。

  • 地域密着型の飲食店なら、地元の支援者を募ることで開業資金を集められる。
  • 事前に顧客を確保できるというメリットも。

成功例:リターンとして割引券やVIPメンバーシップを提供するなど。

2.6 補助金・助成金

自治体によっては、創業支援の補助金・助成金制度を用意している場合があります。

  • 小規模事業者持続化補助金:最大200万円まで支援。
  • 地方自治体の創業支援:補助率や上限額は地域ごとに異なる。

3. まとめ

飲食店の開業には、最低800万円~2,500万円程度の資金が必要です。

資金調達の選択肢

  1. 自己資金:リスクなしだが、貯蓄が必要。
  2. 公庫・銀行融資:低金利だが審査が厳しい。
  3. 不動産担保ローン(アライアンス株式会社):金利3.8%~で迅速な資金調達が可能。
  4. クラウドファンディング:支援者を募りながら資金を調達。
  5. 補助金・助成金:返済不要な資金を活用。

飲食店を開業する際は、事業計画をしっかり立て、最適な資金調達方法を選びましょう。特に、所有する不動産を担保に資金を確保する方法は、スピーディーかつ低コストで開業資金を準備するのに適しています。

開業を成功させるためには、資金計画と運営戦略をしっかりと練り、長期的な視点で経営を進めることが重要です。

執筆者:石川 慶(行政書士・宅地建物取引士・貸金業務取扱主任者)

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